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2008年9月

2008年9月30日 (火)

仔羊の巣

坂木司のひきこもり探偵シリーズって読んだことありますか?『青空の卵』が第一作目で二作目がこれです。文庫本の装丁もかわいいので電車の中の細切れの時間に読むのにぴったりで、気に入っています。引きこもりの鳥井くんが色々な事件を解決するのですが、うちの外に出られないので、友人の坂木くんがあれこれお世話をやいています。一作目では熱い男同士の友情に感動したりしたのですが、二作目で私はもはや食傷気味です。三作目の『動物園の鳥』の完結編でどうなるのかが楽しみなので次も読むつもりです。

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2008年9月26日 (金)

風花

川上弘美の『風花』のヒロインは私の嫌いなタイプでした。のゆりは33歳、結婚7年の専業主婦で子どもなし、夫は不倫をしていてその不倫相手からも離婚してほしいと言われているのに、夫を責めもせず、離婚にも応じない。だって卓ちゃんが好きなんだもんと言って家の中で淡々と家事をこなすのです。そのくせ夫以外の男性とデートしたり旅行に行ったり大胆です。このヒロインは薄気味悪いしイライラします。でもなぜか、続きが気になって仕方がなくてどんどん読み進んでしまいました。物語も終盤になって変化が訪れます。すごいなぁ川上弘美ってやっぱり上手だなぁと再確認しました。

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2008年9月24日 (水)

婚礼、葬礼、その他

友人の結婚式の2次会に出席している途中、上司に呼び出され、そのまた上司の親の葬式に出席しなければいけなくなったヒロインの一日を描いた小説です。パニックになりそうな一日なのにわりと落ち着いて淡々としているヒロインが端から見ているとすごく滑稽でおかしいです。津村記久子は今、旬な作家だそうですが、大阪出身というプロフィールを見て、ああなるほどと思いました。もう一編の「冷たい十字路」、こちらは何回読んでもさっぱり訳が分かりませんでした。

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2008年9月22日 (月)

ピンクの神様

魚住直子が初めて書いた大人向けの小説集だそうです。なかなか友達が作れず悩む女性たちを主人公にした連作短編集です。高卒で就職して大学に進学した友達と距離を感じてしまうヒロインや幼稚園のママ友との関係に悩むヒロインや女性なら誰もが経験してそうなリアルなストーリーです。でも必ず明るい結末が用意されているので、元気をもらえます。私はクラスメート全員に呪いをかけようとする女の子が出てくる「魔法の時間」が一番好きでした。

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2008年9月19日 (金)

切羽へ

井上荒野の直木賞受賞作です。九州の小さな島で小学校の先生として働く既婚のヒロインが新任の若い先生に魅かれる話です。2人の間には何も起こらなすぎてイライラするのですが、静かな島の生活に物語の中でどっぷり浸れて心地良かったです。小さな島のなかでヒロインに関係のないところで色々な事件は起こるのですが、退屈な感じがこの閉鎖された島の生活とシンクロしていい感じでした。奔放な同僚教師の月江や意地悪婆さんのしずかさんなど、脇役陣も愛すべきキャラクターでした。

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2008年9月14日 (日)

荒野

桜庭一樹の直木賞受賞第一作だけど、すでに発表された作品に補章を足しただけらしいです。まだ読んでなかったので、一気に読んで楽しめました。『私の男』も嫌いではなかったけれど、やはり一番好きなのは『赤朽葉家の伝説』なのでちょっと雰囲気が似ている気がして良かったです。絶対買って損はない!と思いました。恋愛小説家の娘、山野内荒野の12歳から16歳の成長物語です。ちょっといびつだけど暖かい家族小説ってとても素敵です。父が再婚して義理の兄になる神無月悠也も素敵なキャラクターでした。鎌倉が舞台でロマンチックでドキドキして読みました。

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2008年9月10日 (水)

ゴールデンスランバー

今更なんですが、やっと伊坂幸太郎の『ゴールデンスランバー』を読み、泣きました。ミステリータッチ、伏線、時間軸が行ったり来たりする小説は苦手なのですが、一気に読んで不覚にもラストでウルウルでした。いやー良かったです。ビートルズの曲の題名、ケネディ暗殺事件とちょっと恥ずかしくなる青春ど真ん中的なフレーズが出てきたりするので、かなり警戒していたのですが読後感は爽快でした。

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